世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 今まで友人たちは私を慰めてくれたし、話も聞いてくれたけれど、具体的に〝守る〟という行動に出た人はひとりもいなかった。

 子どもにそんな力はないと言えばそうだけれど、それでも私にとって彼は初めて私を守ると言ってくれた人だった。

 じんわり胸が熱くなる。

 自分がどれほど喜んでいるのか、その温かさが教えてくれた。

 ――世界で一番嫌いだ、とまで思った相手なのに。

 他人を容赦なく切り捨てて、相手の気持ちを踏みつけるような冷たい言葉を投げかけるような人なのに。

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