世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
「いきなり腰を抱かれそうになりました。怖くなってその場から逃げようとしたのを、あの方が強引に引き止めて……。振り払おうとしたはずみに、腕がテーブルに当たったんです。それでグラスが……」

 声が震える。当時の屈辱と、どうせ信じてもらえないという諦めが喉を塞ぐ。

「……あの場を追い出されたのは、私のほうです。父からは、相手に恥をかかせた恥知らずな娘だと、三日間部屋に閉じ込められました」

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