世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 蓮司さんと過ごしたこの時間は、実家という檻の中で正解だけを呑み込んで生きてきた私にとって、初めて味わうものばかりだった。

 ささやかな時間の中で私はたぶん、彼のことを旅行前よりは知れたのだと思う。

 たまにじっと見つめられると、監視されているんじゃないかという気になるのは、きっと両親がそうやって私を縛りつけていたからだ。

 彼もそうなのかと不安に感じもしたけれど、どうやら私を観察しているだけらしいと今はわかっている。

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