世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 ルールを破ってしまうことへの心細さと不安は依然として残っている。

 でもそれを消し去るほどの温かさを、繋がった彼の手から感じた。

 その熱から勇気をもらい、さらにもう一歩踏み出してみる。

「私、ライトアップされた凱旋門も見てみたいです」

「だったらどちらにせよタクシーを呼んだほうがよさそうだな」

 タクシーを呼んでいる間も、蓮司さんは私の手を離さない。

 なにも怖がる必要はないのだと、言葉にせずとも伝えてくれているようで心強かった。

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