世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 名前を呼ばれた――となぜかぎゅっと胸が締め付けられる。

 今、どうしようもなく蓮司さんを抱き締めたい気がして、彼の広い背に腕を回し自分のほうへ引き寄せた。

「全然妻らしくできていません。頑張らなきゃいけないのに……ごめんなさい」

「謝るな。……充分、夫の俺を興奮させている」

「え。……っあ」

 今まで触れてきたどれとも違う質量と熱があてがわれるのを感じて息を呑む。

「な、なに……?」

「自分がどれだけ俺を煽っているのか、わかったか?」

「ふぇ……」

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