世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 ――あなたに求められると、今は苦しい。

 なのに私は拒めない。彼に求められるのがうれしいから。

 ぐちゃぐちゃの感情が、与えられる快楽に塗り替えられていく。

 咽ぶ声をどうにもならない想いと一緒に押し殺すと、目尻の端をほろりと涙が伝っていった。



 なにも解決させられずにいたある日の昼下がり。

 リビングで微睡んでいた私を、蓮司さんが後ろから抱きすくめた。

 大きな身体が背中に密着し、高い体温がじわりと伝わってくる。

「どうかしましたか?」

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