世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 私の中で彼の印象は〝縁はなかったけどいい人〟だ。

 蓮司さんのようにぱっと人目につく容姿ではないけれど、路肩に止めた高級車が目立つから人が騒がしかったのだろう。

「今日はなんのご用でこちらに?」

 とっくに縁が切れたと思っていた相手だ。それなのに私に連絡をしてくるわけでもなく、いきなり会社までやってくるとはただごとではない。

「君のご両親から全部聞いたよ。ひどい男に捕まってるらしいね」

「え? ……ああ、いえそれは誤解なんです」

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