世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 実家とは一応、同業他社にあたる今の仕事を許されたのも、彼らの望むイメージを守るという約束があるからだ。

 だからどんなに時代錯誤で理不尽だと思っても、仕方がなく呑み込んでいる。

「これでついに映画館デビューできるのかな、とか思ったりしてる」

「聞いてるだけで切なくなってきた。見たいのあったら一緒に行こうね……」

「ありがとう、彩香」

 ゲームも漫画も禁止されていた私の娯楽は、親が許した本を読むことだった。

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