世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
「お父さん、蓮司さんは連絡を受けてすぐ私のもとに来てくれたんだよ。もう少し遅かったら、私……」

 襲われそうになったことを思い出し、ふるっと身体が震える。

 隣に座った蓮司さんが、そっと私の手を握って勇気づけてくれた。

「ああ、もうよくわかったよ。ちゃんと大切にしてもらってるんだな」

「うん」

「本当はわかっていたんだ。家にいた時よりもずっと生き生きした顔をしているから。……うちにいた時は、よほどつらかったんだろう?」

 一瞬迷ってから、もう一度うなずく。

「つらかったよ」

< 415 / 489 >

この作品をシェア

pagetop