世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 ちゃんと、冷静にふたりに自分の気持ちを話せたのはこれが初めてだった。

 両親は泣きそうな顔で私を見ると、深々と頭を下げる。

「家のために当然だと思うことをしてきたつもりだ。厳しくしつけたのも、口うるさく言ってきたのも、将来、必ず紗代のためになることだと思っていたから。……大事に思っていなかったわけじゃない。それだけは信じてほしい」

「これまで紗代が苦しんでたことにも気づけなかった。私たちがしてきてしまったことを、これからお詫びさせて。今さら遅いかもしれないけれど……」

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