世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 彼が桂さんを語る時の、なんの感情もない淡々とした口調に安心感を覚え、ほっとひと息つく。胸の奥が軽くなったのを感じた。

「誰がなんと言おうと、俺が繋ぎ止めたいと願っているのは君だ。……返事は?」

「……はい」

「まだ納得していないようだな。俺を信じていると言えないのか?」

 責めるような口調だけれど、私の中のわだかまりを完全に消して安心させようとしているのはわかった。

「信じています。でも、ちょっとだけ……本当にちょっとだけ、不安になったんです」

< 454 / 489 >

この作品をシェア

pagetop