Re:Romance
Quake
「スマホ、さっきから鳴りまくってるけど電話出なくていいの、れーさん?!」
ソファにも座らずフカフカの絨毯の上に脚を投げ出し、くつろぐ私。
ビール缶はすでに5本開けて、私が作ったマグロとオニオンの酒粕マリネをツマミに食べている。
ヤケクソと自暴自棄という4文字は素晴らしい。
今私はほろ酔い気分になりながら、玲さんに人生の愚痴をとことん言いまくっていた。
「俺が『今里夏ちゃんと一緒に飲んでる』って言っちゃったら皆安心して誰も助けに来ないよ? 電話出てもいいの?」
「え〜れいさん紳士〜!真面目に私とゲームしてくれてるんだあ。」
「あはは、里夏ちゃんってほんと面白いね!」
やばいな。酔って潰れることなんて微塵も気にしちゃいなかった。もしこのまま酔って寝ちゃったら私、変態に身体好き放題されて終わるのかな。
まあいっか。どーせヤリマンの身体だし、中古だし。
「玲さんも相当な変態だねえ! 今までの女に通報されたことあんじゃない? ふふ。」
6缶目のビールを開けようとすれば、さすがに飲みすぎだと玲さんに取り上げられた。
「里夏ちゃん、俺のこと変態だと思ってるの?」
「ちがうの?」
「俺はどっちかっていうと貢ぎ屋だよ?」
自虐的に言う玲さんがおかしくって、顔を天井に向けて馬鹿笑いしてやる。
「寝てる私をわざわざ自分の家まで連れてこないでしょ!」
「言い訳しておくと、ただ里夏ちゃんにあのパネル見せたくてうちに連れてきただけだからね? 俺の本気を知ってもらいたくって。」
「え? あれ? あの私が必死こいて雰囲気作ってるやつ?」
私がベッドの向こうの壁に飾られたファブリックパネルを指差す。
「俺はただ里夏ちゃんに、結婚を前提に付き合ってほしいって告白しただけだよ?」
「へ??」
「何を勘違いしたのか知らないけど、俺は24時までデートしようとは思ってなかったからね?明日も仕事だし、もっと早めに帰そうと思ってたからね?」
ぅおい。なんだよそれ五智川玲!
「いや、だって。日比野さんは?! 日比野さん使って私をクビに追いやろうとしたんでしょ?!」
「日比野ちゃんが勝手に嫉妬しただけで、俺は同じ店舗で働いて敵を知れば? って提案しただけだって。別に里夏ちゃんを辞めさせようだなんて思ってないよ。」
そうなの?!
って人のことベッドに押し倒しておきながら今さら何言ってんの?!
「さっき、私の身体まさぐったじゃん!」
「ごめんごめん。里夏ちゃんの怯えた顔みたら勃っちゃって。」
「はああ?!」
ねえ? 嘘でしょ?
「あ、時計見て。あと30分で24時だよ?24時過ぎたら里夏ちゃんの人生俺にくれるんだよね?ははっ」
くっそぉおお。玲さんにしてやられた?!!
自分で勝手に危機感感じてゲーム持ちかけて自滅?!なにそれあたいほんまもんのアホやん!
思わずテーブルに額を打ちつけた。