甘い夢はもう見ない〜お見合い結婚から始まる両片想いの恋〜
その日の夕食は、早速買ってきた食材で、夏野菜の煮浸しや炊き込みご飯、アボカドのサラダ、にゅうめんと茶碗蒸しを桜子は手際良く準備した。
二人で向かい合って食べながら、桜子が口を開く。
「あの、左京さん。実はご相談がありまして……」
「どうした?」
「はい。そろそろ父の料亭のお手伝いに戻ろうかと思っています。左京さんのご迷惑にならないよう、ランチタイムと夜の仕込みをする夕方頃まで。夕食はこれまで通りきちんとご用意いたします。お許しいただけますか?」
心配そうに尋ねられ、左京は大きく頷く。
婚姻届を書く時に、
・物理的にも精神的にも束縛しないこと
・一般的な夫婦関係を強要しないこと
・もし離婚したくなれば申し出には従うこと
の3点を桜子に約束していた。
結婚後も変わらず、桜子には自由に自分の好きなように行動してもらいたかった。
「もちろん構わない。結婚に際して、君を束縛することは決してしないと約束した。俺の夕食も、いつも用意してくれなくても構わない。一人暮らしが長かったし、自分のことくらい自分でするから」
「ありがとうございます。でも私は左京さんと一緒に食事がしたいので。あっ、でも外で済まされたい時は遠慮なく食べてきてくださいね」
「いや、俺もうちで食べたいんだ。君の手料理はどんなお店より美味しいから」
真顔でそう言うと、桜子は照れたようにはにかんで視線を落とす。
「けど、本当に無理しなくていいからな? 料亭も忙しいなら、途中で抜けずに最後まで手伝った方がお義父さんも助かるだろう?」
「そうですね。ではどうしても大変そうな時は、そうさせていただきますね」
「ああ」
二人で微笑み合い、また美味しく食事の手を進める。
そしてまたしても左京は、『君の呼び名と子づくりについて』の議題を忘れてしまっていた。
二人で向かい合って食べながら、桜子が口を開く。
「あの、左京さん。実はご相談がありまして……」
「どうした?」
「はい。そろそろ父の料亭のお手伝いに戻ろうかと思っています。左京さんのご迷惑にならないよう、ランチタイムと夜の仕込みをする夕方頃まで。夕食はこれまで通りきちんとご用意いたします。お許しいただけますか?」
心配そうに尋ねられ、左京は大きく頷く。
婚姻届を書く時に、
・物理的にも精神的にも束縛しないこと
・一般的な夫婦関係を強要しないこと
・もし離婚したくなれば申し出には従うこと
の3点を桜子に約束していた。
結婚後も変わらず、桜子には自由に自分の好きなように行動してもらいたかった。
「もちろん構わない。結婚に際して、君を束縛することは決してしないと約束した。俺の夕食も、いつも用意してくれなくても構わない。一人暮らしが長かったし、自分のことくらい自分でするから」
「ありがとうございます。でも私は左京さんと一緒に食事がしたいので。あっ、でも外で済まされたい時は遠慮なく食べてきてくださいね」
「いや、俺もうちで食べたいんだ。君の手料理はどんなお店より美味しいから」
真顔でそう言うと、桜子は照れたようにはにかんで視線を落とす。
「けど、本当に無理しなくていいからな? 料亭も忙しいなら、途中で抜けずに最後まで手伝った方がお義父さんも助かるだろう?」
「そうですね。ではどうしても大変そうな時は、そうさせていただきますね」
「ああ」
二人で微笑み合い、また美味しく食事の手を進める。
そしてまたしても左京は、『君の呼び名と子づくりについて』の議題を忘れてしまっていた。