元恋人と契約結婚したら溺愛が止まりませんでした

第1章 元カレとの再会、契約結婚の提案

私、高瀬美月は、雑誌の編集者をしている。

締め切り前の編集部は、いつも騒がしい。

キーボードの音、電話の声、資料をめくる音が絶えず響いている。

「美月、次の特集の候補出た?」

隣の席の先輩、茜さんが声をかけてきた。

「はい、今まとめてます」

今回の特集は――『今注目のイケメン社長』

若手経営者を紹介する企画だ。

私はパソコンの画面をスクロールしながら、候補者のプロフィールを確認していた。

その時だった。ある写真で、私の指が止まった。

「……え」

画面に映っていたのは、一人の男性。

スーツ姿でカメラをまっすぐ見つめている。

整った顔立ち。落ち着いた雰囲気。そして――

名前が、神崎遼。

心が大きく揺れた。

大学の頃、本気で付き合っていた人。

三年前に突然別れた、元恋人。
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