元恋人と契約結婚したら溺愛が止まりませんでした
それでも、またこうして抱き合っている。

遼の腕が私を強く抱きしめる。

「美月」

名前を呼ばれるだけで胸が熱くなる。

やがて――

体の奥に、遼の熱が広がった。

「あっ……遼」

遼の息が荒くなる。

「美月……」

額を押しつけるようにして、遼が言う。

「俺、今すごく幸せだ」

耳元で囁かれるその言葉に、胸がじんわり温かくなる。

私も同じだった。

遼の腕の中で、私は静かに目を閉じた。

この瞬間が、とても幸せだと思った。
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