舞台の中心で花咲く蕾
 あの日からCiElと共に私は活動を休止し、テレビではアクアマリンがバラエティー番組から歌番組まで色んな番組に出演している。

 ちょっとだけ澪のニュースもあって彼女はソロで活動する時のみMIOと名乗るらしく、今はそちらの名で頑張っている。
 女優として活動する事を決めた陽葵はまだまだこれからみたいで、事務所の先輩に演技の指導を受けているとか。そんな二人とは違って私は相変わらず愛車でうろうろしている。

 今はただの無職だ。

「んで? アクアマリンの数名がパパ活のようなことをしているって噂になってるんだけど、何か知らないか?」

「何で私に聞くんですか?」

 お洒落なカフェに似合わない無精髭の男性がアクアマリンの噂について尋ねて来た。彼は有名な出版社の記者で、アクアマリンの噂の真相を探るために動き回っているから髭を剃る時間すら取れないらしい。

「お前と俺の仲だろ? CiElの妹分って言う割には歌手として活動しているMIOとは共演が全くない。事務所での彼女らってどんな感じなんだ?」

 カフェの前を通りかかった時に私の愛車を見つけ、何の断りもなく目の前に座った彼。名前は忘れたけど以前、愛車をかっこよく撮ってくれたってだけ覚えている。
 私の車がスポーツカータイプの上に、色がメンバーカラーの青でナンバーがデビュー日の七三一だから目立つみたい。

 こんなことならお父さんの愛車で来たら良かった。

「事務所でのって言われても同期が三人いるんですが、私たちがデビューしてからは事務所ではすれ違う程度で、これと言って仲も良かったわけでも悪かったわけでもないんですよ? だって互いにライバルですし」

「確かにな。じゃあパパ活については?」
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