舞台の中心で花咲く蕾
「パパ活ってアレですよね? 知らないおじさんをパパって呼んでお金貰うやつ」

「……近くもなく遠くもないな。飯食ったり体売るんだよ」

「それはさすがにバレた時にややこしくなるのでないと思いますよ? だってほらよく聞くじゃないですか? アイドルの昔の話とか」

 何処から漏れるか分からないこのご時世。あれだけテレビに出ているんだからパパ活はないと思う。
 アイドルを目指していたんなら素行は絶対に悪くできないし、無理やりだったとしてもデビューしてこれからって時にそんなバカな真似はないでしょ。

 パパ活とは違うけど、澪の時のように上がりだした人気が急降下するから。

「まあ一理あるな。じゃあもう一つ。休止前のCiElのライブにアクアマリンを登場させたのって」

「あれは私よりも社長に聞いた方がいいと思いますよ」

 遠くから店員さんが飲み物を運んでくるのが見え、一旦話をやめる。聴かれてまずい事は何一つないけどSNSとかマジで怖いから一応。角席で周りに人がいないとしても。

「失礼します。こちらアイスコーヒーとメロンクリームソーダになります」

「ありがとうございます」

 私の前にメロンクリームソーダ、彼の前にアイスコーヒーが置かれた。

「ごゆっくりどうぞ~」

「俺頼んでないけど?」

「そりゃーそうですよ。だってそれ――あ、やっと終わった?」

 こちらに歩いてくる人物に声を掛けると目の前に座っていた彼も振り向き確認する。気軽に声を掛けたから友達だと思ったみたいで、相手を認識してすぐに固まってしまった。

「ほ、星宮宏司(ほしみやひろし)?!」
< 13 / 14 >

この作品をシェア

pagetop