アラフォーバツイチ、花ざかり。
夕輝のバーで飲んだ翌日、クライアントとの打ち合わせで総合住宅展示場の話が出て、そういえば真琴の元旦那がピザのキッチンカーを出していると言っていたなと思い出した。
復縁を迫られたと腹を立てていたが、彼女の気持ちはよくわかる。いくら好きだった相手でも、一度ボロボロになった絆を再び結び直すのは容易ではないから。
以前のように愛すことはできないだろう。むしろ、愛さないでほしい。そう感じるのは完全に嫉妬だよなと、もうはっきり自覚している。
そして、元旦那がどういう男なのかも気になる。真琴が好きになったやつだと思うと嫉妬が加速してしまいそうだが、なぜか知りたい欲が湧いてくるのだ。
怖いもの見たさのような感じで、ゴールデンウィークの最終日である今日、俺は休みだったので展示場へやってきた。モデルハウスを観察するついでに元旦那を探すつもりだったが、キッチンカーは入り口付近に集まっていたのですぐに見つけられた。
茶色のキャップを被り笑顔で接客する彼を遠目で見て、俺は目を見張る。