アラフォーバツイチ、花ざかり。
「はあ……クズじゃない人ともう一回結婚したい。もっと愛されたーい」

 大きなため息を吐き頬杖をつく瑠利ちゃんは、まだ若いしこれからいくらでも出会いがあるだろう。

 私も昔は愛されたいと思っていたし、愛されていれば幸せになれるような気がした。元旦那はちゃんと私を想ってくれていたけれど、それだけではうまくいかなかったのが現実だ。

「平成のヒットソングにもあるけど、〝愛されるより愛したい〟ってよく言うじゃない? 若い頃はそれがよくわからなかったのよね。絶対愛されるほうがいいじゃん、って思ってた」

 お猪口を空にしてなにげなく言うと、瑠利ちゃんはきょとんとして私を見る。

「私もそう思ってますけど、違うんですか?」
「この歳になってわかったよ。相手と同じかそれ以上に愛したい気持ちがなきゃ、愛されていても不満が募っていくんだって」

 どれだけ想われていても、自分からお返しする愛情が足りないとダメだと、私は身をもって知った。嫉妬されたり、ベタベタされたりするのもうざったく感じるようになってしまったから。

 付き合い始めた頃はそれが嬉しくても、長く一緒にいるうちに変わってくる。人の気持ちは不変ではないから難しい。

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