アラフォーバツイチ、花ざかり。
世間ではゴールデンウィーク初日となる昭和の日である今日、休みにもかかわらず私たちさちいろハウスの仲間数人が会社に集合していた。わが社は毎週水曜日と祝日が定休日なのである。
これから社長のお達しで、新しくできた総合住宅展示場へ視察をしに行くのだ。モデルハウスが何軒も立ち並ぶ大きな展示場で、今日は来場者にプレゼントを配ったりキッチンカーが出店したりして、イベントが開かれているらしい。
ここにはシンシアホームズが建てたモデルハウスもいくつかある。その社名を聞くだけでドキッとしてしまうのだが、建築士である彼はさすがに展示場の営業には来ないだろう。
それよりも、私が若干危惧していることがあるので、杞憂に終わってほしいと願っている。
会社の駐車場に集まったのは、私を含めて四人。その中の小須田さんが、不思議そうに辺りを見回している。
「もうすぐ約束の時間だけど、肝心の社長は来ないわけ?」
「あ、熱出ちゃったらしいですよ。【昨日、設計案練って頭使いすぎたー】ってメッセージ来ました」
「知恵熱ってこと? 子供か!」
なぜか私に来た連絡を伝えると、小須田さんがツッコんで笑った。