アラフォーバツイチ、花ざかり。
住宅展示場で元旦那と喜ばしくない再会を果たした後、早めのお昼で軽食を食べながら、案の定三人から質問攻めにあった。樹のことはバツイチ同盟の中でしか詳しく話していなかったから、皆が興味深々になるのは無理もない。
とはいえ、モデルハウスの見学という本来の目的もちゃんと果たした。時間がかかるので二手に分かれて見て回ったが、どれも素敵で一軒一軒じっくり見たかった。
いろいろと参考になり、各々満足してから三牧社長の家にも突撃。すっかり熱は下がったようでケロッとしていて、予想通り私たちの訪問を喜んで受け入れてくれたのだった。ここでも樹との話題で盛り上がったのは言うまでもない。
そうして翌日の午後六時、仕事を終えた私はぱらぱらと降り始めた雨の中、会社近くの本屋へ向かった。その店先の屋根の下で、手持ち無沙汰に雨宿りをしているひとりの男がいる。
三十代前半くらいに見える、容姿はいい私の元旦那。あれから連絡を取り、彼の話とやらを聞くために今日会うことにしたのだ。
ワイドパンツのポケットに手を入れて雨粒が落ちてくる空を見上げている彼に、私は近づいて傘を差し出した。
「傘くらい持ってきなよ」
目を丸くした樹は、ふわっと笑みを浮かべて傘の中に入り、私の代わりに柄を持つ。