One year left -家族ごっこ-
碧くんが反対すれば、きっといくら私が賛成したとしても、お母さんは同居を選択しないだろう。


お父さんが亡くなってから、ずっと一人で私を育ててくれたお母さん。


おじさんと出会って、おじさんを好きになって、やっとおじさんと一緒になれるのに。


それが、碧くんの一言でなくなってしまうかもしれない。


「……同居、したくないの?」


声が震えた。


感情が高ぶって鼻の奥がツンとする。


やだ。


泣きたくない。


泣きたくないのに、悔しくて涙が滲んできた。


「いや、単純に気になっただけだけど」


「曖昧な返事はやめて」


掴まれていた手を思いきり振り払った。


「したくないの?してもいいの?それとも私をからかってるの?」


「泣くなよ」


泣いてない、と言いかけてやめた。
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