One year left -家族ごっこ-
炭火でじっくりと焼いたお肉は、外側がカリカリで中はジューシーで香ばしい。


「おいしい!」


「うまいっすね!」


「見て、この肉おっきぃ!」


「いや、こっちの肉のほうが大きいっす!」


二人で顔を見合わせて笑い合う。


……碧くんにも、食べさせたかったな。


ふと頭をよぎった本音に、胸の奥がしびれる。


今、ここに碧くんがいないことが、少し寂しく思えた。


「碧と同じ家に住むって大変じゃないっすか?」


悠生くんがフランクフルトをモグモグと咀嚼しながら、口元に手を当てて聞いてきた。


「大変って?」


「だってアイツ、女嫌いじゃないすか」


「あー……。最初の頃は喧嘩ばかりだったよ」


「やっぱり」


「でも今は、結構仲良くなれたかな」


「意外っす」


よほど驚いたのか、悠生くんが本当に喉を詰まらせて激しくむせる。


「大丈夫?」


私は慌てて手元にあったジュースを手渡して、彼の背中をトントンとさすってあげた。
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