One year left -家族ごっこ-
肌と肌が激しくぶつかり合う音と、彼の唇から必死に噛み殺そうとしても漏れ出てしまう熱い吐息が、逃げ場のない視界を完全に支配していった。


私の内側が、もう二度と碧くんを逃がさないようにと、本能のままに彼をぎゅうぎゅうと強く締め上げていくのが分かった。


「萩花、締めつけすぎ……」


耳元で、彼が低く熱い吐息を漏らしながら声を絞り出す。


私を見下ろす彼の顔が、快楽のあまりにひどく強張って歪んでいくのが見えた。


いつも私の逃げ道を塞いでいたくせに。


今はただ耐えかねたような熱を帯びて、余裕をなくした男の顔で私を狂おしく捕らえている。


もっと、碧くんの熱がほしい。


彼と永遠に引き返せない深さまで混ざり合いたい。


身体の奥底から突き動かされるように、私の腰は彼を求めて自律的に、勝手に動き始めていた。


彼の濡れた背中へと両腕を回し、その強固な肉体に強くしがみついた。


降り注ぐ花火の桃色の光のなかで、私たちは互いのかたちを完全に失い、ただひとつの歪な熱となって溶け合っていく。
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