One year left -家族ごっこ-
“俺たちに気を使うなら、二年後、二人で住んだほうがいいと思うけど”


急に碧くんの言葉を思い出した。


それを振り払って、お母さんの肩に触れる。


「気にせずにもう寝なよ。もしかしたら、これから帰ってくるのかもしれないよ?」


「ううん、もう少しだけ待ってみようかな。ここは碧くんの家なのに、なんだか追い出してしまったような気持ちになって、まだ眠れそうにないから」


どれだけ元気づけても、納得してくれない。


お母さんはパジャマの上にカーディガンを羽織って、リビングのソファに座った。


その横顔がとても悲しげで、このまま碧くんが帰ってこなかったら、朝までだって待ってしまうんじゃないだろうかと、私まで不安になった。
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