この恋、予定外。
「え、まさか走ってたんですか?」

「まあ、そう」

小さくうなずくのが見えた。

そのまま視線を下げたとき、ふと気づく。
ちゃんとしたランニングシューズ。動きやすそうなウェア。無駄のない格好。

会社では絶対に見ない服装。申し訳ないけど、こっちの方が断然似合っている。

「ちょっとびっくりです」

思わずじっと見る。

「なんだよ」

「ちゃんとしてるじゃないですか」

「は?」

「いや、朝ランなんてしなそうだし」

一拍おいて、彼は不満気な顔をした。

「誘ったの森川じゃん」

そうだったっけ?と記憶をたどる。
朝ランしているのを初めて見られた日。

『高橋さんも今度、一緒にどうです?朝ラン。頭すっきりしますよ!』

あー、言ったかも。その場のノリで。


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