この恋、予定外。
「…ん?」

指でスクロールしていく。

色番の並び。数量。出荷予定数。
…一箇所、空いている。

「この03番、出てないけど」

見たまんまのそれを言うと、佐野の肩がびくっと揺れた。

「……それが」

彼女の口から、それ以上の言葉が続かない。

私はもう一度画面を見る。
人気色の03番。これはテスター使用率も高かったはずだ。


─────まさか。

「発注、かけてないとか?」

静かに聞くと、佐野は小さくうなずいた。

「すみません!……入力、漏れてて」


一瞬だけ、時間が止まる。


頭の中で、売り場のイメージが浮かぶ。
あの棚。あのゾーン。あの店長の顔。

03番がない状態。


これは、成立しない。


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