クールな年下男子と、甘い恋を。
 時刻は――七時十五分!?
 やばい、間に合わない!

 髪を完全に乾かす余裕もなく、私はドライヤーを放り出した。
 鞄にスマホを突っ込み、サンダルを履いて自宅を飛び出す。

 全速力で走れば、なんとか遅れずに済む。
 そんなぎりぎりの状況なのに、お祭りのせいで道は混雑していた。

 人の隙間を縫うようにしながら、早足で歩く。
 ダメだ、大通りは人が多すぎる。

 交差点では警察官が拡声器を持って人を誘導しているような状態だ。
 スマホを取り出してみれば、時刻は二十五分。

 あと五分しかない。
 このペースだと間に合わない。

 ただでさえ漣里くんを待たせてるのに。
 これ以上待たせたら、帰っちゃうかもしれない。
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