零班は落第寸前!――名門男子校は秘密のスパイ養成学校でした――
四限の暗号初歩は、まだ紙の上だった分だけましだった。

炙ると文字が出るインクとか、縦に読むな横に読めとか、句読点だけ拾えとか、そういうのを「初歩」と言っている学校は初めて見た。普通の中学なら、今の時間は英語とかだろ……。

「こんなの授業じゃないだろ……」

小さく言ったら、隣の白鷺がひそひそ返した。

「わかる。でもちょっと楽しくなってきた」

「お前はな」
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