夏恋セッション
「こんにちは」

返ってきた穏やかな声のトーンに凪は顔を上げる。向日葵は笑っていた。淡いピンク色の唇が動く。

「ねぇ、調子どう?」

「ふ、普通かな?」

凪は緊張しながら答える。向日葵は「行こ」と歩き出す。凪は慌てて向日葵の隣に並んだ。



普段はただの商店街の場所は、道の端に出店がズラリと並んでいつもと雰囲気が違う。花火が上がる時間になるまで、二人は出店を見て過ごすことにした。

「あっ、ラムネ買ってきていい?」

氷水に漬けられたラムネを見て、凪の喉がゴクリと鳴る。向日葵が「いいよ。私はあっちのクレープ買ってくるね」と言い、二人は少しの間離れることになった。

(なんだか、一人になると寂しいな。落ち着かない)

ソワソワしながら凪は列に並び、冷えたラムネを受け取る。昭和レトロを思わせる瓶に入ったラムネだ。蓋を開けて一口飲むと、甘酸っぱさとしゅわしゅわとした炭酸が口の中で弾けていく。

「お待たせ!」
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