幼なじみの凪が今日も全然凪いでない
夕凪
放課後、いつものように一緒に帰るために、凪は航の席に行った。ボランティアの時間のことなんか忘れてしまった凪がまだ拗ねている航を不思議そうに見る。
気になった凪が、
「どうしたんですか?航さん。」
と、聞いた。
「拾うぞ。」
「…?」
何のことかさっぱりわからなかった凪は口をポカンと開けて黙ってしまった。
「桜貝。」
ぶっきらぼうな航の言葉で、凪はやっと線が繋がった。
いつもより早足で、今日は隣を歩いてくれない航に戸惑いながらもついていく凪。
いつもとは違う、海沿いの道に出た途端、潮の匂いがふわっと二人を包み込む。
夕日に照らされてキラキラと輝く海。
夕凪の砂浜に優しく波が打ち寄せる。
カニを見つけて、しゃがんだ凪…!?
ちょうど波が打ち寄せて凪の靴とスカートの裾が濡れてしまった。
「うわっ!びっくりしました。」
そう言って笑った凪と航の目が合った。
「すみません。また、やらかしてしまいました。」
いつものようにやらかす凪を見て、航の表情も柔らかくなった。航はスクールバッグからタオルを取り出して凪に渡す。
「はい。タオル。」
「ありがとうございます!航さんは何でも持っているんですね!」
凪は靴とスカートをふきはじめる。
「いい匂いがします。航さんの匂い!」
凪は思ったことを言っているだけだが、航はそんな言葉に心拍数が上がって仕方がない。
こんな、凪の発言に毎回気持ちが振り回される航。
「じゃあ、探そうか。桜貝。」
笑顔で頷く凪。ほっとする航。
「なかなか見つからないですね。」
「まだ5分位しか経ってないぞ。」
凪の時間の流れ方は自分と違うことな航は、前から気づいていた。
「そうですか。でも、まだまだ航さんといられるなら、私は嬉しいです。」
そんな言葉にまた、航は嬉しくなって、顔が熱くなった。
「航さんのほっぺ、夕やけの海と同じ色ですね!」
自分でも気づいていることを改めて指摘されて、凪に気づかれて、さらに顔が熱くなり、下を向く。
すると、航はキラリと光るものを見つけた。
気になってすぐに拾ってみると、桜貝だった。
すぐに壊れてしまいそう、だけど、とても美しい。
まるで、凪にみたいだ、と、航は思った。
光が反射してうっすら虹色に輝く表面。
「凪、見つけた。」
少し遠いところで探していた凪が、航のところに嬉しそうに走っていく。
そんな凪が砂浜に足をとられてバランスを崩す。
「うわっ!」
航は凪の腰に腕を回した。
「ごめんなさい!」
焦ったように言った凪を見て、航はすぐに腕をどかす。凪の身体の温もりが残っていて、また、航は心臓がドキドキした。
凪も少しドキドキしていた。
「ほ、ほら桜貝!」
まだ、ドキドキしている、航が言った。
「やっぱり航さんはすごいですね。」
「これは俺からのプレゼントだ。なくすなよ。」
「いらないです。」
格好つけて言った航だったが、凪の返事は予想外だった。その後を、凪が続ける。
「私はもう幸せですよ。航さんがいるから。」
凪は、男女としてではなく、幼なじみとして言った言葉だったが、航はまた、変な勘違いして心拍数が上がってしまった。
「でも、最近の航さんは、悲しそうな顔しているので…。だから、航さん!幸せになってほしいです!」
凪はしっかり航のことを見ていたのだ。
いつも助けてくれるヒーローとしても、最近不機嫌な幼なじみとしても。
航は、凪の一つ一つの行動に一喜一憂して、凪の一言一言に気持ちが振り回される。
これは本気の恋だから。
凪への気持ちをしっかり凪に伝えて凪も同じ気持ちだったら幸せになれるのに。
そう思った航だが、今の気持ちを凪に伝える勇気はない。
「俺の幸せは凪が桜貝を受け取ってくれることだ。」
我ながらダサい格好つけだと思った航。
でも、何より凪の嬉しそうな笑顔が見たかった。
「そ、そこまで言うんだったらもらっちゃいますよ!」
「いいよ。」
「ありがとうございます!」
そう言って差し出してきた凪の手に桜貝をのせる。
凪が嬉しそうに、優しく持ち上げた。
「絶対なくさないようにします!」
凪は、自信満々に宣言した。
でも、航はもちろん信じなかった。
「なくしたら、また探そう。」
「なくさなくても、今度は航さんのを探しますよ!」
いつもよりはりきっている凪を見て、航は笑った。
そんな航を見て凪はほっとした。
凪が夕凪の浜辺でみた航はいつもより大人っぽく見えた。
気になった凪が、
「どうしたんですか?航さん。」
と、聞いた。
「拾うぞ。」
「…?」
何のことかさっぱりわからなかった凪は口をポカンと開けて黙ってしまった。
「桜貝。」
ぶっきらぼうな航の言葉で、凪はやっと線が繋がった。
いつもより早足で、今日は隣を歩いてくれない航に戸惑いながらもついていく凪。
いつもとは違う、海沿いの道に出た途端、潮の匂いがふわっと二人を包み込む。
夕日に照らされてキラキラと輝く海。
夕凪の砂浜に優しく波が打ち寄せる。
カニを見つけて、しゃがんだ凪…!?
ちょうど波が打ち寄せて凪の靴とスカートの裾が濡れてしまった。
「うわっ!びっくりしました。」
そう言って笑った凪と航の目が合った。
「すみません。また、やらかしてしまいました。」
いつものようにやらかす凪を見て、航の表情も柔らかくなった。航はスクールバッグからタオルを取り出して凪に渡す。
「はい。タオル。」
「ありがとうございます!航さんは何でも持っているんですね!」
凪は靴とスカートをふきはじめる。
「いい匂いがします。航さんの匂い!」
凪は思ったことを言っているだけだが、航はそんな言葉に心拍数が上がって仕方がない。
こんな、凪の発言に毎回気持ちが振り回される航。
「じゃあ、探そうか。桜貝。」
笑顔で頷く凪。ほっとする航。
「なかなか見つからないですね。」
「まだ5分位しか経ってないぞ。」
凪の時間の流れ方は自分と違うことな航は、前から気づいていた。
「そうですか。でも、まだまだ航さんといられるなら、私は嬉しいです。」
そんな言葉にまた、航は嬉しくなって、顔が熱くなった。
「航さんのほっぺ、夕やけの海と同じ色ですね!」
自分でも気づいていることを改めて指摘されて、凪に気づかれて、さらに顔が熱くなり、下を向く。
すると、航はキラリと光るものを見つけた。
気になってすぐに拾ってみると、桜貝だった。
すぐに壊れてしまいそう、だけど、とても美しい。
まるで、凪にみたいだ、と、航は思った。
光が反射してうっすら虹色に輝く表面。
「凪、見つけた。」
少し遠いところで探していた凪が、航のところに嬉しそうに走っていく。
そんな凪が砂浜に足をとられてバランスを崩す。
「うわっ!」
航は凪の腰に腕を回した。
「ごめんなさい!」
焦ったように言った凪を見て、航はすぐに腕をどかす。凪の身体の温もりが残っていて、また、航は心臓がドキドキした。
凪も少しドキドキしていた。
「ほ、ほら桜貝!」
まだ、ドキドキしている、航が言った。
「やっぱり航さんはすごいですね。」
「これは俺からのプレゼントだ。なくすなよ。」
「いらないです。」
格好つけて言った航だったが、凪の返事は予想外だった。その後を、凪が続ける。
「私はもう幸せですよ。航さんがいるから。」
凪は、男女としてではなく、幼なじみとして言った言葉だったが、航はまた、変な勘違いして心拍数が上がってしまった。
「でも、最近の航さんは、悲しそうな顔しているので…。だから、航さん!幸せになってほしいです!」
凪はしっかり航のことを見ていたのだ。
いつも助けてくれるヒーローとしても、最近不機嫌な幼なじみとしても。
航は、凪の一つ一つの行動に一喜一憂して、凪の一言一言に気持ちが振り回される。
これは本気の恋だから。
凪への気持ちをしっかり凪に伝えて凪も同じ気持ちだったら幸せになれるのに。
そう思った航だが、今の気持ちを凪に伝える勇気はない。
「俺の幸せは凪が桜貝を受け取ってくれることだ。」
我ながらダサい格好つけだと思った航。
でも、何より凪の嬉しそうな笑顔が見たかった。
「そ、そこまで言うんだったらもらっちゃいますよ!」
「いいよ。」
「ありがとうございます!」
そう言って差し出してきた凪の手に桜貝をのせる。
凪が嬉しそうに、優しく持ち上げた。
「絶対なくさないようにします!」
凪は、自信満々に宣言した。
でも、航はもちろん信じなかった。
「なくしたら、また探そう。」
「なくさなくても、今度は航さんのを探しますよ!」
いつもよりはりきっている凪を見て、航は笑った。
そんな航を見て凪はほっとした。
凪が夕凪の浜辺でみた航はいつもより大人っぽく見えた。