桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
私は小さく息を吐いた。
「……ふぅ」
しゃがみこんで、床に散らばったランプの破片を拾い集める。
きらきらした欠片が、指先で小さく音を立てる。
「っ……」
指先に、鋭い痛みが走る。
ガラスで、指を切った。
じわ、と赤い血がにじむ。
——頭の奥で、中学の時の記憶がよみがえる。
机の中に入っていたカミソリ。
ひそひそと笑う声。
『ーーだってあの子、隼人くんと全然似てないじゃん』
女子の噂話の声。
……嫌なこと思い出しちゃったな。
私は何も言わず、指先を見つめる。
にじんだ血を、そっと舐めた。
部屋は、静かだった。