桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
部屋を出ると、廊下に、正座した大男が二人。
「えーと……」
「りあ!すまん!」
敦兄がいきなり手を合わせる。
「悪かった」
俊兄も静かに頭を下げた。
並んで正座している姿が、なんだかおかしくて。思わず小さく笑ってしまう。
「もういいよ」
敦兄の視線が、私の持っているビニール袋に落ちた。
「怪我してないか? こいつがあんなもん投げるから」
「あ?」
俊兄が眉をひそめる。
「大体お前が——」
言い返しかけた俊兄を、私はじっと見る。
「……」
俊兄が、言葉を飲み込む。
隣で敦兄も、気まずそうに口をつぐんだ。
二人とも姿勢を正して黙り込む。
「とりあえず、これ片付けてくるね」
ビニール袋を持って階段へ向かう。
背後には、まだ正座している二人。
その様子が、少しだけ微笑ましかった。