桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜


部屋を出ると、廊下に、正座した大男が二人。

「えーと……」

「りあ!すまん!」

敦兄がいきなり手を合わせる。

「悪かった」

俊兄も静かに頭を下げた。

並んで正座している姿が、なんだかおかしくて。思わず小さく笑ってしまう。

「もういいよ」

敦兄の視線が、私の持っているビニール袋に落ちた。

「怪我してないか? こいつがあんなもん投げるから」

「あ?」

俊兄が眉をひそめる。

「大体お前が——」

言い返しかけた俊兄を、私はじっと見る。

「……」

俊兄が、言葉を飲み込む。

隣で敦兄も、気まずそうに口をつぐんだ。

二人とも姿勢を正して黙り込む。

「とりあえず、これ片付けてくるね」

ビニール袋を持って階段へ向かう。

背後には、まだ正座している二人。

その様子が、少しだけ微笑ましかった。

< 21 / 36 >

この作品をシェア

pagetop