冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした

7. 逃げ出した夜、本音の告白

もう、無理だった。

ホテルを出た瞬間、胸の奥に押し込めていたものが一気に溢れそうになって、私は三浦さんの隣に立っていられなくなった。

「由真さん?」

呼ばれても、振り返れない。

「ごめんなさい……っ」

それだけ言って、私は駆け出していた。

ヒールが石畳を打つ音が夜の街に響く。

冷たい風が頬を刺すのに、顔は熱かった。

息が苦しい。胸が痛い。

走りながら、どうして涙まで止まらないのか自分でも分からなかった。

いや、分かっている。

分かっているから苦しいのだ。

三浦さんは優しかった。

穏やかで、誠実で、ちゃんと私の未来を考えてくれる人だった。

結婚するなら、きっとこういう人がいい。

そう思ったのに。
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