冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした
「由真」

「……はい」

「俺はおまえを手放す気がない」

きっぱりと告げられる。

迷いのない声。もう何も我慢しないと決めた男の声だった。

「三浦に返事をする前に、俺を選べ」

「そんな……」

「できないか」

問いかける声は静かなのに、逃げ道がない。

私は唇を震わせながら、首を横に振った。

「できない、じゃなくて……」

「うん」

「もう、最初から選んでました」

圭太の目が揺れる。

「ずっと……圭太さんだけでした」

次の瞬間、抱きしめる腕の力が強くなる。

痛いほどなのに、嬉しかった。

「それを聞きたかった」

耳元でそう囁かれて、身体の奥まで熱くなる。

「でも、私」

「何だ」

「社長と秘書で……本当に、この先」

「進める」
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