無能の花嫁は余命僅かの鬼狩り当主に溺愛される
「俯いているからそう思うんだ。よく見てみろ。皆、お前の美しさに見惚れているんだ」
「そ、そのようなこと……断じてございませんっ」
「俺が嘘を言っているとでも?」
「そんな恐れ多いこと……」
「いいから見てみろ」
恥ずかしさと胸のドキドキで千隼様の肩に顔を埋めていた私は、恐る恐る顔を上げる。
すぐに目の前の着物売りの女性たちと目があった。
「──まぁ、なんてお綺麗な方。まるで天女みたいですわね」
「──ええ、本当に。さすが千隼様がお選びになった花嫁様ですね」
聞き間違えかと思いつつ、千隼様に抱えられたままお顔を見つめれば、赤い瞳が優しく細められた。
「聞こえたか?」
「えっと」
「真白は誰よりも何よりも綺麗だ。妻として俺の隣で堂々としてればいい」
「千隼様……」
「それにこの街は俺が初めて領主を任された場所なんだ。始めは鬼狩り家が治めることでより鬼が攻めてくるのではと反対していた者も多かったが、長年鬼を狩っているうちに皆、慕ってくれるようになってな」
千隼様は私を地面に下ろすと髪をそっとなでるように触れた。
「そ、そのようなこと……断じてございませんっ」
「俺が嘘を言っているとでも?」
「そんな恐れ多いこと……」
「いいから見てみろ」
恥ずかしさと胸のドキドキで千隼様の肩に顔を埋めていた私は、恐る恐る顔を上げる。
すぐに目の前の着物売りの女性たちと目があった。
「──まぁ、なんてお綺麗な方。まるで天女みたいですわね」
「──ええ、本当に。さすが千隼様がお選びになった花嫁様ですね」
聞き間違えかと思いつつ、千隼様に抱えられたままお顔を見つめれば、赤い瞳が優しく細められた。
「聞こえたか?」
「えっと」
「真白は誰よりも何よりも綺麗だ。妻として俺の隣で堂々としてればいい」
「千隼様……」
「それにこの街は俺が初めて領主を任された場所なんだ。始めは鬼狩り家が治めることでより鬼が攻めてくるのではと反対していた者も多かったが、長年鬼を狩っているうちに皆、慕ってくれるようになってな」
千隼様は私を地面に下ろすと髪をそっとなでるように触れた。