甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。
一歩、また一歩。

ゆっくりと近づいてくる空雅くんの足が止まったのは、手を伸ばせば届くような距離だった。

「空雅くん、何かあ……」

そこでやっと口が動いたのに。

やっと空雅くんに声をかけられたのに。

空雅くんは私の言葉を遮るように、言葉を発した。








「澪花さん、結婚しませんか?」








突然の空雅くんの言葉に意味が分からない。

「きゅ、急に何の冗談を言い出すの」

空雅くんがこんな雰囲気で冗談を言わないことを知っているのに、どうしてもそんな言葉が飛び出してしまう。
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