嘘から始まる恋煩い!
「確かにそうだけど。美亜、心配しなくていいからね?」
「あ、はあ…………。」
まあ、私はもうこの身長を受け入れることにしたからそこまでショックは受けていない。
言われ慣れているし、特に気にすることでもないよね。
そう自分で納得し、私たちはショッピングモールの中に入った。

「こことかにする?」
5月だけど、外は結構暑く、クーラーの効いているショッピングモール内は癒しの場所だった。
建物は10階建てで、エレベーターを使って6階のフード店が並ぶフロアに来た私たちは、あるレストランの前で立ち止まった。
イタリアンレストランで、値段もリーズナブル。しかも私と世那の好きなエスカルゴがある有名なチェーン店だ。
「いいですね、私ここのエスカルゴ大好きなんです。世那もだよね?」
「うん、しかもお手軽だし。ここにしよ。」
あっさり賛成に決まって、ちょうどいた店員さんに席まで案内してもらう。
その場所は、窓際の4人席のテーブルだった。
海里センパイが奥に座り、私は手前に座………ろうとしたんだけど。
なぜかセンパイは少し不満げな顔を見せた。

「え、美亜そこなの?こっちに来なよ。」
ポンポン、と手で示された場所は海里センパイの隣。
「あ、いいですけど………?」
特に疑問もなくそっちへ移動しようとした私の腕を、誰かが掴んだ。
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