悪名高い天才外科医と一夜の艶事で愛を孕んだら──想定外の溺甘愛が待っていました
五月も中旬を過ぎてくると、日中は半袖の服で過ごしたい陽気になってくる。
今日のランチは、オフィスビル前に月に二度ほどやってくるサラダボウルのキッチンカーで購入。
同期の原嶋千寿と一緒に買いに出て、休憩ラウンジでお昼を取ることにした。
うちの会社は休憩時間の決まりがない。部署によっても異なるし、うちの部署は特に自分の仕事の都合で取れる時間に取るような形だ。
だから基本的にはひとりでランチをすることが多いけれど、今日はたまたま千寿とタイミングが同じだった。
「わー、今月のサラダも彩り綺麗~」
ペーパーフードパックに入ったサラダのふたを取って、千寿が歓喜の声をあげる。
四百グラムのボリュームサラダは、毎月具材が変わって飽きない。
今月もベースのグリーンに、アスパラガス、トマト、パプリカにレンコン。フルーツも入っていて、オレンジとピンクのドラゴンフルーツが彩りをよくしている。
ローストチキンとゆで卵のスライスも入っているから、満足感もしっかりある。
「ほんとだ、美味しそう。いただきます!」
レモンバジルのドレッシングをかけ、ひと口目はチキンとアスパラガスをいただく。
「ねぇ、例の病院の記事、美優が書くことになったって聞いたんだけど」
「あぁ、うん。編集長からやってほしいって」
「え、もう取材始めた? かなり大変じゃない……?」
千寿が渋い顔で訊く。