夕焼けの空に、君を想う。
でもすぐに、桜陽は私の背中に手を回していた。
その温もりが、とってもあたたかくて。
全部、溶けていくような気がした。

「…ありがとう。」
掠れた声で、そう言う。
しばらく、そのままだった。
やがて、ゆっくりと体を離す。
涙で視界がぼやける中で、桜陽の顔を見る。

…桜陽はまるで、子供を見るお母さんかのように優しく笑っていた。

数秒の沈黙が流れる。
桜陽は私を見て、口を開いた。

「あのね、望月。」
「…なに?」
「前は、言いそびれちゃったけど…」

「僕の夢、聞いてくれる?」
「…うん。」
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