来年も、君と桜を。
1時間目。


授業なんてほとんど頭に入らなかった。

理由は簡単。



(近い……)


隣りにいるだけで、妙に意識してしまう。



昨日まで、ただの知らない人だったのに……。



「白石、ここ分かるか?」


先生の声に、はっとする。


「え、あ……」

黒板を見るけど、全然わからない。


(やば……)


焦っていると、


トン、と机に何かが置かれた。



「……見ろ」



小さな声。

ノートだった。

綺麗にまとまった解き方。


(え……)


驚いて横を見ると、


「早くしろ」

面倒そうに言いながら、視線を逸らす蓮。
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