来年も、君と桜を。
「どうせ一人だろ」


最後の一言。


(バレてる……)

ちょっとだけ悔しい。


でも、


「……じゃあ、ここで」


素直に座る。


沈黙のまま、お弁当を開く。

カチ、カチ、と箸の音だけが響く。


(気まず……)

そう思っていたのに、

不思議と嫌じゃなかった。


「それ」

「え?」


突然、蓮が口を開く。


「うまそう」

私のお弁当を見ている。


「卵焼き、好きなんですか?」

「別に」


(またそれ)


「……食べます?」


なんとなく聞いてみる。


すると、

「いいのか?」

少しだけ驚いた顔。
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