来年も、君と桜を。
帰り道。

並んで歩く。

昨日より、少しだけ距離が近い気がする。


「……白石」


急に声をかけられる。


「はい?」

蓮の方に、顔を向けた。


「無理すんな」


ふいに言われた一言。

「……え」

「顔色、まだちょっと悪い」


じっと見られる。


(……やば)

心臓が跳ねる。


「大丈夫ですって」

いつも通り、笑う。

「ほんとに平気です」


そう言うと、

蓮は少しだけ眉をひそめた。


「……ならいい」


それ以上は何も言わない。
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