妹に全てを奪われた伯爵令嬢は遠い国で愛を知る
「『魔力増幅』の魔法を持つ魔女が幸せな一生を送れることは滅多にない。フィーナの例が示す通り、大抵が悪党に狙われて使い潰され、悲惨な死を遂げる。そこで今回は傍観者でいることを止めて、思い切って干渉することにしたの。セラの傍にいるリュオンがどんな魔女なのか見定めようと思ったのよ。あたしが知りたかったのはセラを狙う強敵が出現したときのリュオンの反応。口だけなら何とでも言えるし、人間って極限状態に置かれたときにこそ本性を現すものでしょう? だから、悪いとは思ったけど悪役を装って攻撃させてもらった。リュオンが我が身可愛さにセラを差し出したり、尻尾を巻いて逃げるような奴ならあたしの手元でセラを保護しようと思ったんだけど……余計なお世話だったわね。いくらあたしに勝てないからって、まさか自爆攻撃してくるとは思わなかったわよ。セラのこと愛しすぎでしょ、あんた。聞けばセラのために天災級の魔獣を三頭も倒したって? もはや感心を通り越して呆れるわ。あんまり無茶ばっかりしてると、そのうち本当に死ぬわよ?」
ドロシーはリュオンの額に巻かれた包帯を見て苦笑した。
「待って。自爆攻撃って……リュオンは一体どんな魔法を使おうとしたの?」
私は青ざめてドロシーに尋ねた。
ずっと気になっていた。
《魔力環》が赤く変色する事例など見たことも聞いたこともない。
ドロシーはリュオンの額に巻かれた包帯を見て苦笑した。
「待って。自爆攻撃って……リュオンは一体どんな魔法を使おうとしたの?」
私は青ざめてドロシーに尋ねた。
ずっと気になっていた。
《魔力環》が赤く変色する事例など見たことも聞いたこともない。