レンアイ対象外
「お待たせしました。お次の方…」


レジに立つ女性の声が詰まり、ぱっちりとした大きな瞳が側から見てもわかるくらい揺らぐ。


「龍弥、せんせ…」

「久しぶり」


さっきまで、私に向けられていたものとは違う声色。

二人の空気に心がざわつき、部外者であることを自覚しながらもつい口を挟んでしまう。


「お知り合いですか?」

「はい、元教え子です」


それだけではないだろうと女の直感が告げてくるが、“えっ、凄い偶然ですね”なんて当たり障りない返ししかできない彼との関係性の浅さがやけに虚しかった。
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