うたい、かなでる
序章
いつもは昼休み中に図書館に行くのに、今日は委員会の集まりで行き逃してしまった。
仕方がないからと放課後の図書館に立ち寄ったものの、閉館まで時間があると思うと、ついつい一時間ほど長居してしまった。
それに合わせて帰る時間もいつもより、一時間ほど遅くなる。
基本的に早く帰りたいから、この時間ですら久しぶりだ。
図書館で借りたい本の手続きをして、荷物をまとめる。
そして正門に向かう。
私の家から学校までは、二つ行き方がある。
どっちも徒歩だけど、時間と道の複雑さが変わる。
朝はゆとりをもって家を出るから、時間はかかるけど道が単純な方で。
帰りはさっさと帰りたいから、ちょっと複雑な道のりの最短ルートで帰る。
例に漏れず、今日も最短ルートだ。
正門を出て、少し歩いたところで角を折れる。
ここら辺は駅が近いせいで、人が多い。
正直あまり得意ではないけど、帰りも一人だし、変に時間がかかるのも嫌だ。
だから、人をできる限り無視して歩いている。
駅を過ぎて少しすれば住宅街に入り、穏やかな空気が流れ始める。
そこまでの辛抱だから、それなりに頑張れる。
穏やかな空気が流れる住宅街に、ひっそりと音が潜んでいる気がした。
生活音ではなく、よく知っている音。
久しぶりに聞いた音。
気づけば引き寄せられていた。
目の前は真っ白で、何も見えなくて。
ただただ、静かな、でも確かな音に夢中で耳を澄ませていた。
仕方がないからと放課後の図書館に立ち寄ったものの、閉館まで時間があると思うと、ついつい一時間ほど長居してしまった。
それに合わせて帰る時間もいつもより、一時間ほど遅くなる。
基本的に早く帰りたいから、この時間ですら久しぶりだ。
図書館で借りたい本の手続きをして、荷物をまとめる。
そして正門に向かう。
私の家から学校までは、二つ行き方がある。
どっちも徒歩だけど、時間と道の複雑さが変わる。
朝はゆとりをもって家を出るから、時間はかかるけど道が単純な方で。
帰りはさっさと帰りたいから、ちょっと複雑な道のりの最短ルートで帰る。
例に漏れず、今日も最短ルートだ。
正門を出て、少し歩いたところで角を折れる。
ここら辺は駅が近いせいで、人が多い。
正直あまり得意ではないけど、帰りも一人だし、変に時間がかかるのも嫌だ。
だから、人をできる限り無視して歩いている。
駅を過ぎて少しすれば住宅街に入り、穏やかな空気が流れ始める。
そこまでの辛抱だから、それなりに頑張れる。
穏やかな空気が流れる住宅街に、ひっそりと音が潜んでいる気がした。
生活音ではなく、よく知っている音。
久しぶりに聞いた音。
気づけば引き寄せられていた。
目の前は真っ白で、何も見えなくて。
ただただ、静かな、でも確かな音に夢中で耳を澄ませていた。