先輩の卒業♡
「あ、ありがとうございました」
私は先輩に頭を下げた。

お世話になったのと、先輩に片思い出来たことに感謝だった。

「え?あ、うん」
そう、頷いた。

背が高くていつもカッコ良くて、こんなに好きになれる人、もうきっとしばらくは現れない。

ずっと先輩のこと、たくさん見すぎてたのかも。
もしかして、迷惑だったのかも。

たまに目が合って慌てて反らして。

時計を見つめたり、壁に視線を移した。

先輩の鼻筋が通ってて、キレイな二重の目が私を見つめる。

写真は無理そうだ、呼ばれてるし。
諦めよう。
最後に話せただけ良かった。

自分の気持ちを、おしまいにしないと。
鼻の奥がつーんとなる。
やばい、切ない。
切なすぎる。


先輩のブレザーのボタンが取れそうになってた。
さっき、女の子に引っ張られてたからだ。

「ボタン、取れそうですよ」
私は思わず言った。

「あ、これさ、良かったらもらって」
そう言うと、ブレザーの一番上のボタンを、ブチッとちぎってとった。

私は先輩から受け取る。

「いらなかったら、捨てて」
そう言って、呼ばれたほうへ走り去っていった。
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