悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
……ああ、今日もいい天気だな。
また莉子とデートしたい。
今度はテーマパークでもいいな。
それか、水族館とか。
でも、一番は家でずっとイチャイチャしたい。
莉子を独占して、腕の中に閉じ込めて、それで……
「痛っ」
再び妄想の中に沈んでいると、いつの間にか自分の指を洗濯バサミで挟んでいて、痺れる痛みでようやく我に返る。
やばいな。
昨日から妄想が止まらない。
いや、いつもしているけど。
なんていうか、性的な妄想が止まらない。
これもキスまがいなことをしてしまった反動なのか。
少しでも気が抜けると、いつの間にか卑猥なことで頭がいっぱいになっている。(莉子限定)
でも、健全な男子高校生なら至極当然のことで。別に異常というわけではない。だから、こうなるのも自然な流れだと。
__そう、自分に言い聞かせていたけれど。
「……うーん。あともう少し」
大量の洗濯物をようやく干し終え、空になった洗濯カゴを洗面所に戻そうとしたら、何やら莉子の唸り声が聞こえてきた。
洗面所の中を覗くと、不安定な低い丸椅子の上に立ち、天井棚から何かを取り出そうとしている。
そこから予想出来る最悪の事態。
「莉子、俺が取るから」
そうなる前に、危険を回避しようと手を伸ばした矢先。
「きゃあ!」
突然椅子がぐらつき、俺目掛けて莉子の体が倒れてくる。
咄嗟に両手を広げ、彼女を正面から受け止めると、バランスを崩した俺達は洗面所の床に倒れ込んだ。
「ごめんね櫂理君!怪我してない!?」
慌てて莉子は俺から離れると、顔を真っ青にして俺の体をさすってくる。
「……いや。全然平気。……平気なんだけど」
問題は、そこじゃない。
「っで、どれを取りたいの?」
とりあえず、何事もなかったように俺は立ち上がると、莉子が指差した黒い箱を代わりに取ってあげて、足早に自室へと戻った。