悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
あったかい。
さっき入ったお風呂と比べものにならないくらい。
この温もりがこんなにも心地良いなんて、なんでもっと早く気付かなかったんだろう。
これまでの自分を悔やみながらも、私は全身から溢れ出てくる幸せを噛み締め、このひと時に満たされていく。
それから、話すなら今しかないと。
そう決意した私は、気付かれないように小さく深呼吸をした。
「私ね、倉庫で眠っていた時、櫂理君が初めて私を助けてくれた時の夢を見たの。それで思い出したんだ。あの時から私は櫂理君に守られることが凄く嬉しくて、それは身内としてじゃなくて……」
決意をしたのはいいものの、そこまで話すと段々恥ずかしくなってきて言葉に詰まってしまう。
けど、肝心なところを伝えなければ意味がないと。
そう自分に強く言い聞かせると、私は恐る恐る櫂理君の顔を見上げる。
「櫂理君のことが好き。多分あの頃から、ずっと私は櫂理君を一人の男の子として見てたよ」
そして、これまで心の奥底にしまい込んでいた正直な気持ちを、ここで全て曝け出す。
その瞬間、これまで縛り続けていた“姉”という鎖が一気に解けたようで、心が軽くなっていく。
自分の気持ちを素直に受け入れると、こんなにも解放的になれるなんて。なんでもっと早く認めなかったんだろうと。
今更ながらに後悔が押し寄せてくるけど、ようやく伝える事が出来た安心感で今は満たされている。
すると、突然櫂理君の綺麗な顔が落ちてきたかと思うと、私の唇に彼の唇が優しく触れた。
今度は間接的じゃなくて、正真正銘のキス。
それはとても熱くて、ほのかに甘い。
人生初めてのキスに鼓動が激しく鳴り響いて、もしかしたら櫂理君にもこの心音が伝わっているかもしれない。