悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
◇◇◇





「……り君。櫂理君、起きて」


遠いところで莉子の声が聞こえる。


体を揺さぶられているような気がするけど、この暖かくて心地居良い場所からまだ離れたくなくて。

意識は段々と覚醒し始めてはきてるけど、俺は暫く目を閉じたまま寝たふりをする。



「おい、いい加減起きろ」

すると、傍から突如圭の冷めた声が聞こえた途端、思いっきり脇腹を蹴られ、強制的に叩き起こされた。

「もう、櫂理君一度寝たら全然起きないんだから。体も冷えてきたし、そろそろお家帰ろう」

痛む腹を抑えながら起き上がると、呆れたように俺をジト目で見てくる莉子。


……終わった。

その表情で瞬時に状況を察知することが出来、あのおっさんが言うように俺の夢は一瞬にして覚めてしまった。

まあ、途中で寝てしまった自分が悪いんだけど。


「……で、どうだった?催眠状態の莉子さんとよろしくしてたんでしょ?」

それから、本人を前にして何やら期待を込めた眼差しを向けてくる圭に、俺はこれまでのことを振り返る。

「とりあえず、莉子に好きだって言ってもらって、膝枕してもらって……終わり」

「なんだ。いつもと変わらないじゃん」

そして、起きたことをそのまま伝えたら、最もなことをツッコまれてしまった。

「よかった。それぐらいで済んで……」

しかも、莉子にとっても大したことではなかったようで。安堵の息を漏らされたのが、何だか少しだけ腑に落ちない。

「またこんなことしたら今度は本当に怒るからね。さっきのおじさんにもちゃんと謝るんだよ?」

そう厳しく叱ってくる莉子に本当のことを話したら更に怒られそうで、俺は何も言わず素直に首を縦に振った。

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